機能的アプローチでスイング動作を再構築する
はじめに
ゴルフ愛好家にとってスイングの再現性はパフォーマンスを左右する重要な要素です。
その中でも頻出する問題が「姿勢の消失(Loss of Posture)」。アマチュアゴルファーの約63%にみられると言われています!
TPIではこれを身体的な機能不全に基づく“代償運動”と位置づけており、臨床的な介入が有効です。
姿勢の消失とは?
姿勢の消失とは「アドレス時に確立した前傾姿勢を、スイング中に維持できず崩してしまうこと」です。
よく見られるパターンとしては以下があげられます。
- バックスイング時の過伸展(体幹が起き上がる)
- ダウンスイング時のアーリーエクステンション(骨盤前方突出)
- 体幹の横ズレ(からだの側屈による軸の崩れ)

姿勢消失の原因はフォームではなく“機能”にある
「姿勢が崩れる=フォームが悪い」と考えがちですが、
本質的な原因は身体機能の制限やコントロール能力の不足です。
▼ 主な原因
- 胸椎の伸展・回旋制限
胸椎が回旋できない場合、代償的に腰椎や股関節が過剰に動き姿勢保持が困難になります。 - 股関節の屈曲・内旋制限(特に右打ちでの右股関節)
トップや切り返しでの下半身の可動性が制限され、代償動作として骨盤が前方へ逃げてしまいます。 - 腰椎過可動+コアスタビリティ低下
腹横筋、多裂筋、骨盤底筋などの深層筋群がうまく機能しないと、脊柱のアライメントが崩れやすくなります。 - 股関節外転筋・臀筋群の筋力低下
骨盤、コアスタビリティが低下しアーリーエクステンションなどの代償動作が生じやすくなる。 - 体性感覚や前庭系の情報統合不全
バランスや空間認知に問題があるケースでは、スイング中の軸保持が困難になることもあります。
姿勢消失へのメディカル介入
可動性の改善
- 胸椎モビリゼーション(スパインフォーミング、モビリティエクササイズ)
- 股関節の前方・内旋方向へのモビリティドリル
安定性の強化
- コアスタビリティを再教育と胸郭や股関節との分離動作の獲得
- 股関節周囲の筋群(特に臀筋群)へのアクティベーション
姿勢制御の再学習
- 鏡やバイオフィードバックを用いた姿勢保持の練習
- 全身の連動性の獲得
まとめ
姿勢の消失は、ゴルファーの動作のクセではなく、身体の機能問題の表れです。
スイング指導に加えて、可動域・安定性・感覚の統合までを含めた多角的アプローチが、症状の改善や再現性の高いスイング構築に役立ちます。
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当院ではゴルファーの身体評価・姿勢改善プログラムを提供しています。
✅ ご自身のスイングが安定しない
✅ 腰や肩に負担を感じながらプレーしている
✅ 年齢とともに動きが重くなった気がする
ゴルフの体幹やバランスを強化したい、可動域を改善したいなどのお悩みをお持ちの方は西宮・甲子園のFany整体鍼灸院へお気軽にご相談ください。
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